2019年11月、バスク自治州政府と三重県は、産業、観光、食文化における両地域間の協力強化に合意した。この合意は、ビトリア・ガスティス市のバスク自治州首相公邸にて行われ、2018年の覚書締結から始まった両自治体の連携関係の継続を約束するものとなった。
三重県の食産業企業グループは、鈴木英敬知事および行政団と共に、ドノスティア(サン・セバスティアン)のギプスコア県飲食業組合の本部で三重・バスク食産業交流会を実施した。 今回、本誌が取材したバスクの起業家5人は、ジェトロ(日本貿易振興機構)と三重県が主催した三重・バスク食産業交流会に参加した企業を訪問するため三重県を訪れたのだ。 このプログラムは、津市にある三重県庁での鈴木英敬知事との面談から始まった。この面談を通して、両自治体間の協力関係を元に、三重県側からだけでなくバスク企業側からも多くの期待が寄せられ、バスク企業と三重の生産者との間での様々なビジネスの可能性が話し合われた。 三重県は日本の精神性の発祥の地である。伊勢には日本の伝統宗教である神道をお祀りする神宮がある。神道では、日本列島に生命と形を与えた太陽神「天照大御神」が、伊勢の豊かな食文化に誘われ、そこを住処に定めた、とされている。 三重県には多種多様な良質の産品がある。志摩市の湾で採れる海産物、とりわけ様々な海藻類は重要な産物だ。G7伊勢志摩サミットで提供された数々の酒を醸す酒蔵。さらに、サツマイモ、苺、トマト、みかんや柿などの様々な農園、そして高級茶の広大な畑が広がる。それらが三重県をして日本で最も重要な美食の地たらしめている。現在、三重県とジェトロ三重は、品質の高い三重県産品は、バスクの豊かな美食文化にマッチすると確信し、輸出拡大のプロモーションに取り組んでいる。
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